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ブログリレー ~ほのぼのこども園~

2024.08.26

法人本部

共感と信頼 ~心を通わせる第一歩~

 

ほのぼのこども園 畠山です。

子どもの態度や行動を通じて、その子の親の性格や考え方などが見て取れる、という意味で「子は親を映す鏡」 という言葉があります。ネガティブな表現で使われることもありますが、これは成長の過程において身近な大人である親の言動を真似ることで様々な言語や感情、知識を学ぶとても大切な人間形成の表現の一つなのです。

 

では、保育を行う私たちはどうでしょうか。歌や踊りなど保育者の真似をして一緒に楽しんだり、おもちゃの使い方などを保育者がやって見せ、子どもに覚えてもらうことで安全に遊ぶことができたりと、あえて真似をさせることで学んでいくこともたくさんあります。

 

しかし、実は保育する側である私たちが日常行っているのは保育者が『子どもを映す鏡』となることなのです。

子どもが「楽しい!」と言った時には「楽しいね!」と返し、「美味しい!」と言った時には「美味しいね!」と同じ行動や発言を鏡のように私たちが子どもの真似をして返していきます。

 

この手法を社会福祉の対人援助技術における“ミラーリング”といいます。

 

これは、同じ言葉や仕草を鏡のように返すことで否定せず、気持ちを共感し合い心を通わせ、信頼関係を築いていくコミュニケーションの第一歩となる技術です。

もちろん、実際には言語や動作をそのまま返していることは不自然ですので子どもの表情や仕草、気持ちを読み取り私たちも楽しそうな表情・仕草を、タイミングや息を合わせながら行ったりしています。

 

また、年齢や成長によっては私たちのほうから意図的に「楽しいね!」「美味しいね!」など様々な場面によってちょっと大げさに声掛けを行ったりすることで子どもの感情を引き出すこともあります。

たとえば、わざと子どもが苦手な食べ物を一緒に食べたり、食べる真似をしたりして「美味しい!!!」と表現するともしかしたら好き嫌いも少しはなくなるかもしれなせんね。

ご家庭での子どもとの関わりや職場でのコミュニケーションの技法のひとつとして意識してみてはいかがでしょうか。