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ブログリレー ~藤の木原デイサービスセンター~

2023.11.24

法人本部

「マスク着用とマスクの選び方について」

 

今月のブログを担当します藤の木原デイサービスセンター施設長の吉澤です。

 

だんだんと寒くなり、様々な感染症に気をつける時期となりました。既に流行の兆しがあるインフルエンザやコロナウイルスは主な感染経路を飛沫感染や空気感染としているため、流行が始まると広がりやすい特徴があります。飛沫感染や空気感染に対してはマスクの着用が重要な感染予防策の一つになりますが、今年の3月にはマスク着用は個人の判断となり、マスクをしている人としていない人でずいぶん別れてきた印象ではあります。マスクの着用効果については様々な研究がされていますが結論が出ておらず、意味がないのならしたくないと考える人が増えている事も原因ではないでしょうか。

さて、そんなマスク(不織布マスク)ですが皆さんはどのような基準で選ばれていますか?

実はマスクを見てもらうとマスクによって形や性能が違います。まずマスクの性能ですが包装等からマスクの規格を見てもらうと「PFE」「VFE」「BFE」と書かれていると思います。これはフィルターの性能を検査したもので内容を下表にまとめます。

 

規格 フィルター性能 説明
PFE 「0.1μm」 空気中に浮遊する微粒子(ウイルス)などをろ過する性能。
VFE 「1.7μm」 ウイルス飛沫などをろ過する性能
BFE 「3μm」 花粉・大きい飛沫(ツバ)をろ過する性能

 

例えば下図のようにPFE95%と表記されていたら0.1μmの微粒子(ウイルス)を95%以上ろ過できたという事になります。

 

        日本産業規格 JIS T 9001  一般用マスク 規格適合番号 G
  試験項目

規格値

   PEE

≧95%

   BFE

≧95%

   VFE

95%

   花粉

≧95%安全衛生

   安全衛生

・通気性

  適合判定    〇    〇    〇    〇    〇

 

引用元:(一社)日本衛生材料工業連合会  全国マスク工業会

(規格表記にはその他の装着時の息苦しさなどの基準が記載されているものもあります)

 

 

それではPFE規格をクリアしたマスクをしていたら感染しないのかな?と考えてしまう所ですが、実際はフィルターの網を細かくすればするほどフィルターの抵抗を受けて顔とマスクの間から空気は通ろうとするのでフィルター性能だけで感染リスクが下がるわけではなさそうです。そこでマスクの形状が大切になってくるわけでN95マスクの様にマスクと顔との密着性も重要になります。

では本当のところマスク着用による感染予防効果はどう考えますか?と私が聞かれたら場面によってはしないよりした方があると答えます。例えば屋外であれば感染者から排出されたウイルスが感染を成立させる濃度で留まる可能性は低いので、マスクをしなくても感染する確率は下がります。しかし屋外であっても不特定の方から飛沫を受ける距離感にいるのであれば着用したほうが良いと思います。

また、換気の悪い屋内においては仮に感染者がいた場合、飛沫やウイルスはある程度空間に留まっている可能性があります。実験結果より正しくサージカルマスクを着用する事で吸い込み時に50%程度のウイルスを軽減するという報告もあり屋内において私はマスク着用を推奨します。

冒頭にも書きましたが気温と湿度が下がると感染症が流行します。これは低温低湿の環境によりウイルスが活性状態を保ちやすくなるためです。これからの感染症流行シーズンを迎えるにあたっては、まず基本的な感染対策を行う事と多少のウイルスが入っても戦える自己免疫を保ち、体内に入るウイルスが多少で済むようにマスクを着用する事が大切な感染予防策になると考えます。