お知らせNEWS

ブログリレー ~特別養護老人ホーム藤花・小阿賀~

2023.01.11

法人本部

「人生会議」をご存じですか?

 

特別養護老人ホーム藤花・小阿賀施設長の吉川と申します。

皆さん、人生会議をご存知ですか?あまり聞き慣れない言葉かもしれませんね。それでは、終活はいかがでしょうか?これなら知っているという方は多いのではないでしょうか。

自分に「もしもの事」が起こった時について考えた時に、「つらい治療は受けたくない」「自宅で最期を迎えたい」など考え方は十人十色。誰もが命にかかわる病気になる可能性があり、いつでも「もしもの事」は起こりえるのです。命の危機が迫った状態になると、7~8割の方は医療やケアの事を自分で決めたり、自分の希望を伝えたりすることが出来なくなると言われています。

そこで、これからご自身が受ける医療やケアについて、自分の考えを家族や近しい方、医療・ケアチームと繰り返し話し合い、考え、「心づもり」として書き留めたものを周囲と共有するという、ご自身の意思決定を支援する手順のことです。これを【アドバンス・ケア・プランニング(ACP)】と言います。難しい内容だと敬遠しがちですが、厚生労働省はACPに「人生会議」という愛称をつけました。人生会議の目的は、かけがえのない人生を豊かにすることなのです。

あなたの「大切にしたいこと」や「して欲しくないこと」から、まず話をしてみてはいかがでしょうか?話をしているうちに、自分でも気づかなかった気持ちに気づかされることも多いものです。

例えば・・・最期の晩餐に食べたいものはどんなものが良いとか、好きな音楽、好きな香りからスタートしてもいいかもしれません。

また、以下のような事柄について、気持ちを周りの人たちと共有しておくことも良いでしょう。また、「して欲しくないこと」や「嫌なこと」も伝えておくことも良いでしょう。

例えば

【どんな治療・ケアを受けたいですか?】

・・・病気と闘って一日でも長く生きたい
・・・延命につながるだけの処置は避けたい
・・・自分が望む生活ができる程度に、苦痛をとる治療を受けたい

【どんな所で療養したいですか?】
・・・できるだけ住み慣れた自宅で生活したい

・・・病院や施設で療養したい

・・・家族と過ごせる場所であればどこでも良い

【誰と一緒に過ごしたいですか?】

・・・できるだけ家族と一緒に過ごしたい

・・・ペットと一緒に過ごしたい

 

【どんなことがしたいですか?】

・・・旧友に逢いたい

・・・自宅や職場を見納めしたい   など

あなたの考えを大切な人と共有することで、「もしものこと」が起こった時に希望する医療を受けられる助けとなり、ご家族の負担軽減にもつながります。

自分や大切な人の「もしものこと」を考えると、元気な時にそんなことは考えられない!と思われる方もおられるかもしれません。勿論、人から強制されて無理やり考えるものではありませんし、実際、親や配偶者など身近な人が判断をしなければならなくなった時に、はじめて必要になって考えることが多いのだと思います。

自分の生き方を考えることで、前向きな「人生会議」を始めてみませんか?

 

 

 

特別養護老人ホーム藤花・小阿賀

施設長兼介護支援専門員 吉川